【医業経営ニュース】Vol.112「診療報酬改定レポート8ー包括期入院医療についてー」
11月5日に開催された中医協総会において、入院について(その4)が示されました。
本号では、「包括期(回復期)入院医療について」新たに議論された部分について整理します。
■地域包括医療病棟について
《患者像とアウトカム評価について》
- 地域包括医療病棟の届出に当たって満たすことが困難な施設基準として急性期病棟では「休日を含めすべての日にリハビリテーションを提供できる体制の整備」が半数を超えており、「自院の一般病棟からの転棟が5%未満」「常勤のPT/STの配置」「ADLが低下した患者が5%未満」が続きました。
- 85歳以上の患者は、在院日数の中央値が85歳未満と比べて5~6日程度延長しています。
- 85歳以上の高齢者や、要支援・要介護認定者では、それ以外の患者と比較して、退院時にADLが低下する患者の割合が多いことがわかりました。地域包括医療病棟は主に高齢者の受入れを担う病棟であることからADLが低下した患者の割合は高くなりやすいのではないかと推測されます。
- 高齢者の特徴や地域包括医療病棟における診療の現状を踏まえ、平均在院日数やADL要件等のアウトカム評価のあり方について、今後議論されることになります。
- 高齢者の頻度の高い疾患や緊急入院の受け入れ促進に対する評価のあり方について、今後議論されることになります。


出典:2025年11月5日 中医協 総―7
- 地域包括ケア病棟について
《医療資源投入量について》
- 急性期病棟を持つ医療機関の地域包括ケア病棟に直接入院する患者の中には、短期滞在手術等基本料3の対象手術を実施する患者が多く、急性期病棟のない医療機関の地域包括ケア病棟では、内科系疾患の直接入院が比較的多いことが示されました。更に、直接入院する患者の割合は、急性期病棟を持つ医療機関では少なく、中でも緊急入院の患者が少ない傾向にあることがわかりました。
- 緊急入院は予定入院に比べ、手術の有無に関わらず包括内の出来高実績点数が高い傾向にあります。このことを踏まえ、今後初期加算の在り方について議論が行われます。
《栄養管理体制について》
- 地域包括ケア病棟では、管理栄養士の配置基準はなく、栄養管理に係る加算や管理料は包括されています。そのため、40床あたりの栄養管理士数は少なく、病棟での業務する時間は少ないことが示されました。
- 同じ高齢者の受入れを担う入院料である地域包括医療病棟に比べ、低栄養リスクについて覚知された割合が低いことがわかりました。
- 地域包括ケア病棟においても、適切な栄養管理を行うための体制確保を促す評価の在り方について今後議論が行われます。


出典:2025年11月5日 中医協 総―7
