【医業経営ニュース】Vol.113「診療報酬改定レポート9ー回復期リハビリテーション病棟についてー」
11月14日に開催された中医協総会において、入院について(その5)が示されました。
本号では、「回復期リハビリテーション病棟について」新たに議論された部分について整理します。
- 重症患者割合の基準について
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- 回復期リハビリテーション病棟の入院料1~4を算定する上で重症患者割合の基準を満たす必要があります。入院料1.2では40%以上、入院料3.4では30%以上を満たす必要があります。
- 全国の重症患者割合は、入院料1・2では40%の基準値付近に集中しており、ギリギリ基準をクリアしている病棟が多い状況が確認されます。
- また、重症患者のうち約1割は、FIM得点20点以下(全介助に近い状態)であり、これらの患者はFIM利得が非常に小さいことが分かっています。
- ・ 現行の重症患者割合の定義では、「改善が見込める重症患者」と「改善が極めて限定的な超重度患者」が同じカテゴリに含まれるため、患者層のばらつきが大きく、病棟の役割や実績指標との整合性に課題がみられます。



出典…2025年11月14日中医協総-2
- リハビリ実績指数(アウトカム指数)について
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- リハビリの実績指標には、改善しにくい患者の受療機会を損ねないように除外患者が設定されています。
- 除外対象の患者の状況を詳しく調べたところ、回復期リハビリ病棟を有するすべての施設で、主な除外基準のいずれかに該当する患者割合が40%を超えていることが分かります。
- 除外対象者が40%を超えていることから、全体のアウトカム評価が改善しやすい患者だけで構成されている指数になっており、病棟全体の実態を正しく反映しているかが課題となっています。
- 除外基準に該当する患者の範囲が広く、また複数の基準が存在するため、施設間で除外の判断にばらつきが生じている点が問題として示されています。
- 重症患者の中でも、FIM得点20点以下のような著しく改善が見込みにくい患者が一定数存在しており、こうした最重度患者を除外扱いするか、重症患者として扱うのか整理が不十分なままであることが制度上の課題となっています。
- 一方で、除外基準の範囲が広すぎると、本来は改善の評価に含めるべき患者まで除外され、実績指数が過度に高く出るという問題も指摘されています。



- より質の高いリハビリ提供に向けて
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- 自宅復帰に最も寄与するのは、生活機能回復と言えます。
- より質の高いリハビリを提供するため、回復期リハ1・2で排尿自立支援加算と摂食嚥下機能回復体制加算の取得の要件化が検討されています。
- しかしながら、当該加算を届け出られない理由として専従の言語聴覚士等の配置が困難といった結果が出ています。
- 上記のような施設基準を見直し緩和することでより質の高いリハビリを提供できるように議論と検討がされています。


出典…2025年11月14日中医協総-2
