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【医業経営ニュース】 Vol.51「保険医療機関等の指導・監査等について ⑤適時調査」

適時調査の概要

適時調査は、施設基準の届出を行っている保険医療機関について、届出内容を調査・確認をするとともに、施設基準について周知徹底及び適正化を図ることを目的として実施されます。
調査の結果、施設基準を満たしていないことが判明した場合、診療報酬の返還が求められます。また、虚偽の届出や、届出と実態の相違があり不正又は不当が疑われた場合、個別指導が実施される場合があり、注意が必要です。

適時調査実施の流れ(下記①~③)

①調査対象医療機関の選定
原則として病院が対象となります。実施頻度は、各都道府県における対象保険医療機関の数に基づいて目安となる回数が設定されています。

各都道府県における対象保険医療機関 機関数 実施頻度
300以上 3年に1回
150~300(広島県) 2年に1回
上記以下 原則年に1回

また、個別指導(新規個別指導含む)の対象となっている病院は、適時調査を併せて実施されることがあります。

②実施通知と事前準備
適時調査実施の連絡は、調査日の1か月前に通知が行われます。通知においては、調査日の10日前までに提出が必要な[事前提出書類]の連絡が含まれます。また調査前日までには[当日に必要な準備書類]の一覧がFAX又はメールで届きます。
なお、それらの書類の内容は、施設基準の届出状況等により内容が異なります。

事前提出書類(一例)
※調査日の10日前までに提出
当日準備書類(一例)
※前日の午前中に連絡・通知あり
・「基本診療料の施設基準に係る届出書」関連 様式9/様式7(「入院基本料等の施設基準に係る届出書添付書類」)
・入院基本料等を算定している病棟の勤務実績表
・組織図及び平面図
・掲示物の写し(写真でも可) 等
・入院診療計画書(作例3件)
・褥瘡対策に関する診療計画書(作成例3件)
・栄養管理計画書(作成例3件)
・院内感染防止対策委員会の設置要綱
・医療安全管理委員会の設置要綱 等

 

③調査
調査は[院内視察]と[関係書類に基づく調査]により実施されます。

区分 内容
院内視察 届出されている施設基準に基づき、玄関~受付~病棟~機能訓練室 等を視察し、運用の実態を確認
(例)看護配置の掲示の有無等
関係書類に基づく調査 ・関係書類を閲覧し、面接懇談方式により調査を実施
・施設基準に関する届出書と過去の報告(定例報告等)、 関係書類等に矛盾がないか確認
(例)委員会の開催頻度や出席者の確認等

 

■ 調査結果の通知

適時調査の実施後の1か月以内を目安に調査結果の通知が行われます。調査結果は[改善事項]と[返還事項]の2種類に区分され、いずれも対応の必要があります。特に[返還事項]が通知された場合には、届出の変更又は辞退が求められると同時に、診療報酬の自主返還が求められます。

区分 内容 医療機関側が必要な対応
改善事項 届出・運用の内容に適正を欠く部分が認められるものの、施設基準の状態の維持には特に問題がないもの 改善報告書の提出
(通知後1か月後締切)
返還事項 届出・運用の内容に適正を欠く部分が認められ、施設基準を満たしていないと判断されるもの ・届出の変更又は辞退
・診療報酬の自主返還
(通知後2か月後締切)

※前回の適時調査以降分を対象として、施設基準を満たさなくなった日の属する月の翌月から現時点までの期間相当分の返還

適時調査の対策

適時調査では、「届出された施設基準が満たされているか」ということに重点をおいた調査が行われます。届出当初は施設基準を満たしていても、時間の経過においてスタッフの配置転換や退職等によって施設基準を満たしていない状態になっていた、というケースも見うけられます。このような事態を防ぐためにも、医療機関内で施設基準管理の担当者を決めることが推奨されます。
適時調査については、厚生労働省のwebサイト上に実施要領や調査書が公開されています。施設基準管理の担当者が、それらに記載されている施設基準ごとの確認事項やポイントに基づき、定期的に施設基準を満たしているかを点検する等、日ごろからの施設基準管理に対する取り組みの推進が重要となります。

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