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【医業経営ニュース】 Vol.56「栄養食事指導料 と 入院栄養食事指導(Ⅰ)特別食加算」

高齢社会の現在、栄養管理の重要性が注目され、近年の診療報酬改定においても増点や要件緩和等が行われており、今後もこの傾向は続くと予測されます。
今回は栄養管理に関する診療報酬である、栄養食事指導料入院食事療養(Ⅰ)特別食加算について解説いたします。

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栄養食事指導料とは

管理栄養士が医師の指示に基づき、患者ごとにその生活条件/し好 等を勘案した食事計画案等を必要に応じて交付し、療養のために必要な栄養指導を行った場合に算定可能な診療報酬です。
外来患者が対象の外来栄養食事指導料、入院患者が対象の入院栄養食事指導料、複数名を集めて実施する集団栄養食事指導料があります。
【対象となる患者】※集団栄養食事指導料は④のみ
①がん患者
②摂食機能又は嚥下機能が低下した患者
③低栄養状態にある患者
④別に厚生労働大臣が定める特別食を医師が必要と認めた者

入院時食事療養(Ⅰ) 特別食加算とは

入院中の食事は、医療の一環として提供されるべきものであり、それぞれ患者の病状に応じて必要とする栄養量が与えられ、食事の質の向上と患者サービスの改善をめざし行われるべきものとされています。
その中で、患者の病状等に対応して医師の発行する食事箋に基づき、特別食が提供された場合に、1食単位で1日3食を限度として特別食加算を算定することが可能な加算です。

栄養食事指導料における特別食入院時食事療養費(Ⅰ)特別食加算における特別食

どちらも「特別食」という名称ですが、適用される食事の種類が異なるため注意が必要です。

区分 特別食の名称
栄養食事指導料

入院時食事療養費
(Ⅰ)特別食加算
両方において対象
腎臓食/肝臓食/糖尿食/胃潰瘍食/貧血食/膵臓食/脂質異常症食/痛風食/てんかん食/フェニールケトン尿症食/楓糖尿症食/ホモシスチン尿食/ガラクトース血症食/治療乳/無菌食/特別な場合の検査食(単なる流動食及び軟食を除く)
栄養食事指導料
のみ
において対象
尿素サイクル異常症食/メチルマロン酸血症食/プロピオン酸血症食/極長鎖アシルーCoA脱水素酸素欠乏症/糖原病食/小児食物アレルギー食

■要件のある特別食

特別食の中でも、下表のように対象の疾患や検査数値等が規定されるものがあります。

名称 規定される内容
腎臓食 ・心臓疾患/妊婦高血圧症候群等に対して減塩食療法を行う場合、食塩相当量が総量(1日量)6g未満
・高血圧症に対して減塩食療法を行う場合は認められない
・妊婦高血圧症候群の減塩食の場合、日本高血圧学会、日本妊婦高血圧学会等の基準に準じる
肝臓食 ・肝庇護食/肝炎食/肝硬変食/閉鎖性黄疸食 等
胃潰瘍食 ・十二指腸潰瘍の場合も胃潰瘍食として取り扱い可能
・手術前後の与える高カロリー食は加算の対象とならないが、侵襲の大きな消化管手術後に胃潰瘍食に準ずる食事を提供する場合は加算が認められる
・クローン病、潰瘍性大腸炎等により長官の機能が低下している患者に対する低残渣食も特別食として取り扱い可能
貧血食 ・対象患者…血中ヘモグロビン濃度が10g/dL以下であり、その原因が鉄分の欠乏に由来するもの
脂質
異常症食
・高度肥満症(肥満度が+70%以上またはBMIが35以上)に対して食事療法を行う場合は、脂質異常症食に準じて取り扱い可能
・対象患者…空腹時定常状態におけるLDL-コレステロール値が140mg/dL以上又はHDL-コレステロール値が40mg/dL未満もしくは中性脂肪値が150mg/dL以上
・薬物療法や食事療法により血液検査の数値が改善された場合でも、医師が疾病治療として脂質異常症食にかかる食事箋の発行の必要性を認める場合は特別食加算を算定可能
てんかん
・難治性てんかん(外傷性のものを含む)患者に対し、グルコスに代わりケトン体を熱量源として給付することを目的に炭水化物量の制限及び脂質量の増加が厳格に行われた治療食
・グルコーストランスポーター1欠損症又はミトコンドリア脳筋症の患者に対し、治療食として提供した場合[てんかん食]として取り扱い可能
・ケトン食は、患者の病態に応じて炭水化物量の制限と脂質量の増加を厳格に行い医師の発行する食事箋に基づき、難治性てんかん(外傷性のものを含む)、グルコーストランスポーター1欠損症及びミトコンドリア脳筋症の患者に対して治療食として提供した場合は特別食加算を算定可能
無菌食 ・対象患者:無菌治療室管理加算を算定しているもの
特別な
場合の
検査食
・大腸X線検査・大腸内視鏡検査のために特に残渣の少ない調理済み食品を使用した場合[特別な場合の検査食]として取り扱い可能(外来患者に提供した場合は保険給付の対象外)
治療乳 ・乳児栄養障害(離乳を終わらないものの栄養障害)に対する直接調整したもの(治療乳既製品(プレミルク等)を用いる場合及び添加含水炭素の選定使用等を含まない)

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