【医業経営ニュース】Vol.85「ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱い」
2024年10月28日付疑義解釈（その13）にて、「ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱いについて」発出されました。
本号では、当該疑義解釈を含め、ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関する取扱いについて解説します。ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療に関しては、以下の取扱いが院内で周知されておらず、査定となるケースが見受けられるため、注意が必要です。
- ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療の手順
診療報酬明細書への記載
ヘリコバクター・ピロリ感染症にかかる検査については、診療報酬明細書へ以下の記載が必要となります。
| ・前ページ「対象患者」において内視鏡検査などで確定診断した際の所見・結果 ・前ページ「対象患者」において健康診断として内視鏡検査を行った場合はその旨 ・除菌前感染診断及び除菌後感染診断において検査の結果ヘリコバクター・ピロリ陰性となった患者に対し、再度検査を実施した場合は、各々の検査法及び検査結果 ・除菌後感染診断を算定する場合は、除菌終了年月日 ・静菌作用を有する薬剤を投与していた患者に対し、除菌前感染診断及び除菌後感染診断を実施する場合は、当該静菌作用を有する薬剤投与中止又は終了年月日 ・除菌後の感染診断を目的として抗体測定を実施した場合は、除菌前並びに除菌後の抗体測定実施年月日及び測定結果 |
また、ヘリコバクター・ピロリ感染の診断及び治療については、関係学会よりガイドラインを参考とすることとされています。日本ヘリコバクター学会の「H.pylori感染の診断と治療のガイドライン」は2024改定版が出ているため、こちらも合わせてご確認ください。